健康診断の結果でよく目にする「中性脂肪」。数値が高いと注意される、あの項目だ。
でも中性脂肪が体の中で何をしているか、きちんと説明できる人は少ない。実はこれ、ダイエットの本丸とも言える存在。仕組みを知れば、「脂肪を減らす」とはどういうことかが見えてくる。
中性脂肪は「体脂肪の本体」
中性脂肪(トリグリセリド)は、体に蓄えられている脂肪そのものだ。お腹や太ももにつく体脂肪、内臓のまわりにつく内臓脂肪、その正体がこの中性脂肪だ。
血液の中にも流れていて、健康診断ではその量を測っている。食べすぎや運動不足が続くと、血液中の中性脂肪が増え、余った分が脂肪細胞にどんどん蓄えられていく。
中性脂肪には、エネルギーを蓄えておくという大切な役割がある。だから悪者ではない。問題は、必要以上に溜め込んでしまうことだ。
中性脂肪は「出し入れ」される

ここが一番大事なところ。中性脂肪は、溜まる一方ではない。銀行の貯金のように、入れたり出したりされている。
溜まるとき
糖質をたくさん食べると血糖値が上がり、インスリンが出る。インスリンは余ったブドウ糖を中性脂肪に変えて、脂肪細胞に蓄える指令を出す。食べすぎ+インスリンの組み合わせで、脂肪は増えていく。
減るとき
逆に、糖質が足りなくなると、体は蓄えた中性脂肪を分解してエネルギーにする。このとき作られるのがケトン体という燃料だ。つまり「脂肪が燃える」とは、中性脂肪が分解されて使われている状態のことだ。
痩せるとは「貯金を取り崩す」こと
ダイエットでやりたいのは、この「出し入れ」を減る方向に傾けることだ。
糖質を控えればインスリンが減り、中性脂肪を溜め込む力が弱まる。同時に、足りないエネルギーを補うために中性脂肪が分解される。入金を減らして、引き出しを増やす。これで体脂肪は減っていく。
ちなみに、分解された脂肪が最終的にどこへ消えるのか、その答えは意外なものだ。「脂肪は84%が息で出ていく」で詳しく解説している。
健康診断の中性脂肪を下げるには
健康診断で中性脂肪が高いと言われたら、対策はシンプルだ。
- 糖質(特に甘い飲み物・お菓子・主食の摂りすぎ)を控える
- お酒を控える(アルコールは中性脂肪を上げやすい)
- 適度に体を動かして引き出しを増やす
「脂を減らす」よりも「糖とお酒を減らす」ほうが、中性脂肪には効きやすい。脂肪という名前から脂を連想しがちだが、血中の中性脂肪を上げる大きな要因は糖質とアルコールだ。
まとめ:中性脂肪は減らせる貯金
- 中性脂肪は体脂肪・内臓脂肪の本体
- 溜まる一方ではなく、出し入れされる
- 糖の摂りすぎ+インスリンで溜まる
- 糖が不足すると分解されて燃料になる
- 下げるには糖質とお酒を控えるのが効く
中性脂肪は、増えるのが怖い数字ではない。入れ方と出し方を知っていれば、ちゃんとコントロールできる貯金だ。

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