「コーラゼロ」を飲むと、なぜか甘いものが欲しくなる。「ゼロカロリーなのに痩せない」という人が多い。一方で、まったく問題なく付き合えている人もいる。
この違いはどこから来るのか。結論を先に言うと、太る原因は人工甘味料そのものではなく、飲んだ後の行動にある。
人工甘味料が脳に与える影響
人工甘味料を口にすると、舌が甘味を感知し、脳が「糖が来る」と勘違いする。すると軽くインスリンが分泌され(セファリック相と呼ばれる)、血糖値がわずかに下がる。その結果、脳が「もっと甘いものを」と要求する。
ここまでが、人工甘味料による外的な影響だ。問題はこの先にある。
決定的な分岐点

脳が「甘いものが欲しい」と要求したとき、ここで自分の意志が介入する。
我慢すれば、何も起きない。スイーツを食べれば、太る。
つまり「太る原因」は、人工甘味料そのものではなく、その後の代償行動なのだ。同じコーラゼロを飲んでも、欲求が出たときに食べる人と食べない人で、結果はまったく変わる。
エビデンスはどうなっているか
人工甘味料には、注意すべき研究結果もある。2014年のNature誌ではマウスで腸内細菌の変化とグルコース不耐性の悪化が、2022年のCell誌では人間120人で腸内細菌叢の変化と血糖値の悪化が報告された。WHOは2023年にアスパルテームを「ヒトに発がんの可能性がある」グループ2Bに分類している。
ただし、量の問題は冷静に見る必要がある。体重70kgの人のアスパルテーム安全摂取量は1日2800mg、コーラゼロ約14本分だ。通常の飲用量(週2〜3本)なら、まったく問題ない範囲にある。
本当の問題は「ゼロカロリーだから他で食べてもいい」という行動の代償のほうにある。
「我慢じゃなく理解。禁止じゃなく選択。」
この話は、人工甘味料に限らない原則を示している。
揚げ物はカロリーが高めだが、量と頻度次第。ビールは糖質とアルコールを含むが、1杯か3杯か次第。ストレスはコルチゾールを上げるが、食べるかどうか次第。寝不足は食欲ホルモンを乱すが、翌日の選択次第。
どれも「外的刺激」より「自分の選択」が決定的だ。
人工甘味料を飲んで「甘いものが欲しい」と感じても、それは脳の錯覚で、30秒ほど待てば消えることが多い。禁止するのではなく、何が起きているかを理解した上で、自分で選ぶ。それが解禁日の考え方だ。

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