外食した翌日に体重が1kg増えていて、ガッカリした経験はないだろうか。でも安心してほしい。1日で増えた1kgは、ほぼ脂肪ではない。
その主役がナトリウム、つまり塩分だ。ナトリウムは栄養素の中でも、体重を短期間で大きく動かす「隠れた主役」。仕組みを知れば、体重計の数字に振り回されなくなる。
ナトリウムは体の水分量を決めている
ナトリウムは、体液(血液やリンパ液など)のバランスを保つために欠かせないミネラルだ。
体は、血液中のナトリウム濃度を一定に保とうとする性質がある。ここが体重と直結する。
塩辛いものを食べてナトリウムが増えると、濃度が上がる。すると体は「濃すぎるから薄めなきゃ」と判断し、水分を溜め込んで濃度を下げようとする。この溜め込んだ水分が、そのまま体重増として表れる。
塩分→体重増の4ステップ

流れにすると分かりやすい。
- 塩分を多く摂る(ラーメン・外食・加工食品)
- 血中のナトリウム濃度が上がる
- 体が水分を溜めて濃度を薄める
- 体重が1〜2kg増える(中身は水分、脂肪はゼロ)
ラーメン1杯には食塩が5〜7g含まれることもある。一日の目標量(男性7.5g未満・女性6.5g未満/厚生労働省)に近い量を一杯で摂ってしまう計算だ。だから翌日に水分を抱えて体が重くなるのも当然と言える。
塩分をとると喉が渇くのも同じ理由。詳しくは「塩分をとりすぎると喉が渇くのに、体重も増える理由」で解説している。
増えた水分は2〜3日で戻る
うれしいことに、ナトリウムによる体重増は一時的だ。塩分を控えめにして水をしっかり飲めば、余分なナトリウムは尿として排出され、一緒に水分も抜けていく。
おおむね2〜3日で元に戻る。具体的な戻し方は「塩分が多い食事のあと、48時間で元に戻すリカバリー術」にまとめている。
| やること | ねらい |
|---|---|
| 塩分を控える | ナトリウムの追加をストップ |
| 水をしっかり飲む | 濃度を薄め、排出を促す |
| カリウムを摂る(野菜・海藻) | ナトリウムの排出を助ける |
ケト中はむしろ塩分が足りなくなる
意外かもしれないが、糖質を抑えるケトをしていると、逆に塩分が不足しやすくなる。
インスリンには腎臓でナトリウムを溜め込む働きがあるが、糖質を抑えるとインスリンが減り、ナトリウムが排出されやすくなるためだ。ケト中に頭痛やだるさ(いわゆるケトフルー)が出るのは、塩分とミネラル不足が一因。だからケト実践者はあえて塩分を補給することが多い。
「塩分は控えるべき」と一律に考えるのではなく、自分の食べ方に合わせて増減を判断するのが正解だ。
まとめ:1日で動く体重はナトリウム次第
- ナトリウムは体の水分量を決めるミネラル
- 塩分が増えると水分を溜め込み、体重が1〜2kg増える
- ただし中身は水分で、脂肪ではない
- 2〜3日、塩分を控えて水を飲めば戻る
- ケト中はむしろ塩分補給が必要になることもある
塩辛いものを食べた翌日の体重増に、落ち込む必要はない。それは脂肪ではなく、体が水で薄めようとしているだけ。仕組みを知って、淡々と戻していけばいい。

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